** Happy C×2 **

 ●Sweet as Sugar


 終夜の顔が、変だ。
「撫子……そなたは私の事が嫌いになったのか」
 捨てられた仔犬がもし話せたらこんな声を出すのではないか、と言うほどに悲しそうな声を耳にし、撫子の頭ががくりと下がる。
 ボウルの中で野菜とドレッシングとを軽く合えていた作業を止め、撫子は心を鬼にして仔犬と向き合う。
「そんなはず、ないでしょう」
 だからこそこんなにも胸が痛いのに。
 縋るような目は、一体幾つの子供の目か。見た目だけ言えば十分に成人している彼の世間的な年齢は自分よりも一つ下だ。が、戸籍上で言えば二つ年上であり、つまりこんな目で見られるのはなんというか、色々な意味で泣きたくなる。
 撫子と終夜は、同じ高校へと進んだ。前述の通り学年差がある為、実際二人が学校で一緒にいられるのは二年の間のみだ。が、同じ学校に通っている時も、通っていない時も、出来るだけ二人は二人の為の時間を取り、共にいる。
 今日も撫子は学校の帰りに終夜の家へと寄り、晩御飯を作っている。お嬢様育ちではあるが、同年代の女子が出来る当たり前のことは出来るように、との教育方針から、一通りの家事は出来る。得手不得手は勿論あるが、もともと不器用ではないことから勉強・運動と共に「人並み以上」と言ったところだ。
 人並み以上、と言えば終夜も同じだ。整った外見と明晰な頭脳は誰もが認めるところだが、別の意味でも人並み以上であることは今更語るまでもない。人並み「以上」という表現が正しいかどうかは、はなはだ疑問ではあるが。
 見目の整った人間がする悲しそうな表情、というのはどうしてこうも憐憫を誘うのか。出会った頃は色も変えて巻いていた髪も、今では元の様相を取り戻し真っ直ぐになっている。その髪が傾いたせいで頬に瞳に影を作り、悲しそうな顔をより深いものにしている。
 その目が見ているのは自分。と、自分の手元。悲しそうにしている理由はとっくに把握しているが、今日こそは負けないと心に決めている。
「ちゃんときのこだって入ってるわ。味付けだって終夜が好きな味付けにしてる」
「だが、野菜が入っておる」
「野菜も、よ?」
 言葉遊びなど意味がないとは知っているが、ついつい子供に言い聞かせるように言葉を選んでしまう。そのうち本当にきゅうきゅう鳴くのではないかと思うほどに、見えない耳と見えない尻尾が垂れ下がっている。これは、辛い。
 終夜の野菜嫌いは今に始まったことではない。見目が苦手、味も苦手と言い続け、極力食べようとしない。
 シチューの中に煮込まれて、ほぼとろけているようなものであれば文句を言わずに食べるが、少しでも食感が残っていたり、その野菜本来の味がするような料理方法だと途端に言葉が少なくなる。ぎりぎりまで避けて残して、だが残すのは彼のポリシーが許さないのか、最後には涙目になって飲み込んでいる。だからこそ、見るのが辛い。
 いっそのことわがままや癇癪をぶつけられたほうが楽だ。強く出られれば幾らでも強く言い返せる。なまじ頭がいいだけに、理屈を並べ立てれば納得もするのだ。
 だがそんな言葉を向けなくても終夜はすでに理解していて、だから撫子や母親である零に文句を言う事は無い。するのは、ただただ悲しそうに、つらそうに黙って野菜を飲み込むだけ。そうされてしまうと、こちらとしても出来るだけテーブルには並べないようになってしまう。
(でも、それじゃ身体に良くないし)
 なので、撫子も零も時折心を鬼にして野菜を食卓に並べる。それが、今日だ。
 終夜はそれきり黙ってしまった。
 野菜の栄養素だけで言えば、別のものでも代替は効く。が、野菜の消化における性質は代替が利かないと知っている。だから、文句が言えない。
 どちらが正しいのかが分かるからこそ終夜は黙るのだ。それが撫子にしてみれば辛いのだけれど。
「毎日食べてとは言わないわ。だって、嫌いなものはどう頑張ったって嫌いだもの。だけど、あなたの身体が心配だから、たまにでも食べて欲しいの。好きなものと一緒に、ちょっとだけ我慢して食べてくれたら、私も安心できるから」
 我ながら卑怯な手だなとは思うが、自分を引き合いに出したほうが納得してくれることを知っている。
 しゅん、とした顔は相変わらずだったけれど、その言葉を聞くと黙って撫子を背中から抱きしめて顔を肩口に押し当ててくる。了承の意だ。
 くすぐったいし、ほんの少し恥ずかしくも思うけれど、撫子は黙って終夜の頭を優しく撫でた。
 昔から、彼は何ものにも囚われていない。常識や、形式、年齢や学歴。
 彼自身の大仰な物言いに誤魔化されることが多いけれど、すこし手を伸ばしてみれば分かる。彼はただ真っ白に、感じるがままを受け止めて、考えて、言葉と言う答えにしていることを。
 その代わり彼はずっとあるものに囚われていた。その二つが極端であればあるだけ、そんな彼を見ているのが辛かった時期もある。けれど、その時期があったからこそ、きっと自分はこの人と一緒にいたいと思ったのだろう。
 それほど野菜を食べるのが嫌なのか、終夜は撫子に甘えたまま一向に離れようとしない。この素直さも、終夜が終夜たる所以だろう。
 片手で彼の髪を優しく撫でてやりながら、撫子はもう片方の手で料理を再開させた。
「して、今日の食事は何だ?」
 その様子を見、終夜は自分を撫でる撫子の手をとるとその指先にキスをして解放する。自分を慰め導いてくれるこの手の持ち主が、万が一にも怪我をするようなことは避けねばならない。今暫し甘えたいのは山々だが、料理中は控えることにする。時間はまだ、あるのだから。
「このサラダと、牡蠣とほうれん草の豆乳グラタン。あとはそこのパンを焼いて、一緒に食べようと思うのだけれど」
「ほうれん草、か」
「豆乳のよ?」
 先ほどと似たような会話を繰り返し、一瞬の間の後に二人で噴出す。やがてこの場では邪魔にしかならないと悟った終夜がリビングへと出て行き、一人キッチンに残った撫子は、彼が少しでも食べやすいようその腕をふるった。
 しかし結局、その日の夕食の時間は非常に胸の痛むものであった。
 元々味覚が片寄っている男だが、こと野菜に関しては徹底的に「おいしい」という顔をしたことがない。味覚が片寄っている、と言ったが、それなりにルールと言うか軸のようなものが存在している事を長い付き合いの中から理解し、出来る限り終夜の好む味になるよう調整をしている。が、あまりにそちらに偏りすぎると、今度は自分やたまに食事を共にする零が言葉を失ってしまう羽目になるので、このあたりのさじ加減が難しい。
 言葉数がどんどんと減り、視線が下を向いていく。かと思えば、「決意したぞ!」といわんばかりに顔を上げて野菜を放り込み、結果凄い顔をして固まる。
「……ごめんなさい、もうちょっと味付けを考えればよかったわね」
 撫子にしてみれば考えた結果の料理であったが、こんな顔をさせてしまっては意味がない。申し訳なく思いながらそう謝ると、終夜は音がでそうなほどにぶんぶんと顔を振った。
「そんなことはない。そなたの作る料理はいつも美味であるぞ」
「無理しなくていいのよ」
「何を言う。私は嘘などつかぬ。悪いのは素材であって、そなたの腕では――いや、素材も悪くはないのだ……。このものたちは生まれながらにしてこのような姿形であって、それを私が勝手に苦手に思っているだけで」
 フォークに刺したままのブロッコリーを見、終夜の眉根が悲しげに寄る。そうだ、生まれを人が選べぬように、野菜とて好きでこの形に生まれたわけではない。もしかしたら野菜として生まれたこと自体ですら苦痛だったかもしれず、しかしながら賢明に運命を受け入れ、せめて美味しく食べてもらいたいというささやかな願いを持ってこの皿の上にいるのかもしれないのに。
「……終夜?」
「私はなんと罪深い人間なのだろうな」
 ふいに真剣な顔になった終夜をいぶかしめば、泣きそうな笑顔でぽつりと呟く。野菜が嫌いなだけで何を大袈裟な、と撫子は思うが、当の終夜は実に大真面目な顔でブロッコリーと向き合っている。
「生まれを選べぬものを一方的に苦手に思い、あまつさえその命を奪いながら嫌悪するなど……思いあがりも甚だしいな」
「ええと、あのね終夜」
「そう頭ではわかりつつも素直に動かぬこの腕が憎らしい。口に運ぼうとしても、どうしてもこの腕が動かぬのだ。撫子、私はどうしたらいいのであろうか」
 途方にくれた顔がこちらを見る。途方にくれたいのはむしろこっちだと思いながらもむげにも出来ず、撫子は思案の結果、終夜の右手に握られていたフォークを取り、終夜の口元へと向けた。
「はい」
 非常に恥ずかしい。病人でもなければ子供でもない相手に向かってこの行為は、非常に恥ずかしい。
 どうしたらいいだろうか、の懇願に負けた形で思わず動いてしまったものの、いますぐにでも撤回したいほどの羞恥にかられながら、これは子供これは子供と己に言い聞かせて終夜の口にブロッコリーを運ぶ。
 けれど本当に恥ずかしいのは、それを口に含まれた時だった。
 形のいい薄めの唇が開いて、自分が差し出したものを口に含む。フォークから口の中へ移動するときの振動が自分の手に伝わってきて、撫子を酷く動揺させた。
 無事に終夜の口に運ばれたブロッコリーは、複数回咀嚼された後に飲み込まれていく。
「ど、どう?」
「……うむ」
 終夜の返事にほ、っとしたのもつかの間、まるで当然のように終夜の瞳が撫子に向けられる。その眼差しの真意は、問わずとも明らかで。
「そなたが食べさせてくれる野菜は、甘いな」
「そんなはずないわ。もしそうだとしたら、最初から甘いのよ」
 精一杯の強がりを口にしながら、二口目を終夜の口に運ぶ。まるで親鳥になったような気分だと考えながら、それは動揺を抑えるためのいいわけだとどこかで自分でもわかっていた。
 だって、自分の雛鳥に対してこんな気持ちになる親鳥なんて、いるはずがない。
「――っ」
 かつ、と、硬い振動が右手に伝わる。驚いて、微妙に外していた視線を真っ直ぐ向ければ、薄く見えた白い前歯の間にフォークが固定されている。
「な、にしてるのよ。行儀悪いわ」
 終夜の手が撫子の手ごとフォークを取り、口元から解放する。下唇についた水気をぺろりと舐めて落ち着かせると、ようやくこちらを向いたな、と満足げに微笑んだ。
「そなたがこちらを向かぬのでな。寂しくなった」
「何言ってるのよ、ふざけないでちょうだい」
「そなたこそ何を言う。私はふざけてなどおらぬぞ。折角共に食事をしているというのに、あからさまに目を逸らされては傷付くというものだ」
 取られた右手にキスをされ、撫子は慌てて手を引こうとするが固く掴まれているが故にそれもままならない。
「終夜」
 いさめるように呼んだ名前に反応は無く、キスは続く。
「終夜ってば! 食事中なのよ、いい加減にして」
「野菜を努力して食べた挙句そなたに冷たくされ、私はへこんでおる。少しくらい優しくしてくれたとて、ばちは当たるまい」
「十分優しくしてるわ、食べさせてあげたじゃない」
「足りぬ」
 何も間違っていることは言っていないとばかりの堂々とした物言いに、撫子は言葉を失いそうになる。
 どういって聞かせようかと思案しているうちに、そんな撫子の空気を感じ取ったのか終夜の動きが止まる。そして小首を僅かにかしげ、胸中を伺うように「嫌か?」と聞いてくる。
(ずるいわ)
 駄目か、ではなく、嫌か、と言う聞き方が。
 そしてそんな目で、聞いてくるところも。
 終夜の手から開放された自分の手を胸に引き当てて、思わず下からの視線を終夜に向ける。彼自身の感情などないように見えるほど透き通った眼差しが自分を映していて、撫子は軽いため息と共に唇を噛んだ。
「食べ終わってなら、いいわ」
 少し固くなった声のせいで終夜が傷付かないだろうかという心配も、ぱ、っと浮かんだ表情で杞憂だということが分かる。
 ならば早めに済ませてしまおうとする終夜に、何故か当然の如く続けて野菜を口に運ばされる。無心に野菜を食べる終夜を見て、撫子の口からは笑い声が漏れた。
「何故笑う?」
「だって」
 最後の一口をごくんと飲み込んでから問う終夜に、撫子はやはり笑い声しか返せない。きっちりと手をあわせて食事の挨拶を済ませた終夜は、すでに食べ終わっていた撫子の隣へと位置を変えると、彼女を抱えあげる様にして自分の膝の上へと下ろす。
「きゃっ!? ちょ、ちょっと終夜!?」
「食後ならば良いと、申したであろう?」
「言ったけど、近いわ」
「異な事を言う。近付いているのだから当然ではないか」
 訴えたいのはそこじゃないのに、知ってか知らずは終夜は言葉通りの訴えをそのままに打ち返してくる。純粋なくせに頭がいいから、時折彼の行動が、素なのか確信犯なのかが分からなくなる。
 そのせいで責め切れずにいれば、終夜の目が猫のように細められる。細められた分、眼差しの光が凝縮されてきらきらと眩しくて直視できない。
「何故目を逸らす」
「だ、って」
 こちらを向け、の囁きに、そろそろと視線を上げる。ほんの十数センチ先にある顔はもうとっくに見慣れたもののはずなのに、毎回違う表情を浮かべているように見える。これ以上負けるのが悔しくてまっすぐに見返せば、破顔した終夜が額に口付けてくる。
「あまり可愛らしい顔をするな。苛めたくなってしまうではないか」
「十分意地悪だわ」
「む? そんなことはないぞ。これ以上ない程我慢しておる。そなたを可愛がるのも、苛めるのもだ。嫌われてしまっては元も子もないからな」
 毎日のようにそばにいても、求める気持ちは強くなるばかりで落ち着くということを知らない。離れていれば傍にいたくなり、傍にいれば触れたくなる。触れれば口付けを求めて、そうしてしまえば先に進みたくもなり。その先には一体、何があるのだろう。
「そなたが愛しい。ただ、それだけだ」
 言葉通りの響きを含んだ声の語尾がかすれる。それだけで、撫子の胸は苦しくなる。嬉しいのに、どうしてだろう。涙さえ浮かんでしまいそうになるのは、どうして。
「私もあなたが好きよ、終夜」
 宵とも夜明けともつかない不思議な色の瞳を真っ直ぐ見つめる。
「だから野菜もたまには食べて頂戴。あなたに何かあったら、うんと泣いてやるんだから」
 口調を変えていった言葉に、終夜の目が丸く開かれる。思ったとおりの反応に撫子が満足すれば、拗ねた光が自分を映した。
「そなたはむーどというものを知らぬのか。ここは『でざーとは私よ』とでも言うところであろう?」
「……あなた、意味わかって言ってるの?」
「無論。そなたはどこもかしこも甘い故、ぴったりな発言だと思うておる」
 呆れ声で問えば真顔で返され、撫子の頬がかっと赤く染まる。ちりちりと熱で痛む頬を隠し、何を言うのかと睨んでみても当の本人は小首をかしげて不思議そうにこちらを見るだけだ。
「わっ、わかって、ない、でしょう……?」
「そなたがまだそうと望むのなら、そういうことにしておくが」
 高校生らしいお付き合い、を続けている二人にとって、そのやりとりは実にあやういもので。
 増すばかりの頬の熱を持て余しながら撫子は考える。終夜のまっすぐさと外見とにだまされてしまいそうになるが、彼は一度は「大人」であった男性なのだと。
「色恋は本の中だけで十分だと思うておったが、そなたと出会ってからは考えが変わった。いつでもそなたには笑っていて欲しい、悲しんでなど欲しくない。そして出来るならば、その笑顔が向けられる先は自分でありたい」
 そういえば、出会ったばかりの頃にそんなことを言っていたと思い出す。あらゆるジャンルの本に手を出しては知識を得、筆者の経験を己の近似のものとしていた彼が言った言葉。
「誰かを独占したいと思う気持ちは、愚かだ。だが同時に、愛しく思う気持ちというものは、貴いものだな。それを私は、撫子、そなたから教わった」
 本の世界ではなく、目の前にいる誰よりも大切な存在から。
 自分を映す瞳を見返しながら、それはこちらの台詞だと撫子は思う。小学生でしかなかった自分にあんな感情を教えたのは目の前の人だ。そしてその感情ははっきりとしたものになって、今もまだこの胸にある。出来るならば、じゃない。どんな手段を使ったって、この人の笑顔を見ていたいと思った。だからこそ「今」があるのだとわかる。
 強気になったり弱気になったり。賢しい面を見せたかと思えば子供に戻る。彼の本当の年齢がどうとか、見目がどうとか。そんなことを全て捨ててしまってただただ、自分はこの人が好き。
「それは、私の台詞だわ」
 羞恥一色だった撫子の眼差しに違うものが混ざり、終夜が笑う。その笑みには複雑な感情が内包されていて、一言では形容し難い。
「でも、何かするたびにこんな雰囲気になってたら、私の心臓がもたないのよ。だからその、とりあえず離してくれないかしら」
 かと思えば再び年頃の娘らしい反応を見せた撫子に、終夜が耐え切れず距離をゼロにする。されたほうは目を丸くして驚き、必死の抵抗を試みるがびくともしない。
「ちょ、っと終夜! 離れてっていったのに、なんでくっつくのよ!」
 細身の身体のどこにこんな力があるのかと思うほど拘束は緩まず、宙をさまよう手で背を叩く。出会った頃よりも広く、けれどあの記憶よりはまだ華奢な背中。今、の終夜のもの。
「暴れるでない、痛いではないか」
「なら離して!」
 腕の中の熱がじわじわと上がっているのが分かるから愛しい。ここで噴出せば更に機嫌を損ねるだろうと笑みを堪え、けれど堪えようのない愛しさを抱きしめる腕の力に変える。
「暫しで良い。もう暫く、こうしていては駄目か?」
 ぴたりと腕の中の動きが止まる。やがてほんのわずかにもぞ、と動き、乱れた前髪の隙間から、恨めしげな眼差しが見えた。
「そういう言い方は、ずるいわ」
 言い終えると共に、頭がこてりと胸に預けられる。感謝する気持ちと、希望が叶った喜びと、わずかな嗜虐芯が複雑な色を生み出して終夜の胸を支配する。こんな感情など、どうして紙の世界で知ることが出来ただろうか。
 乱れた髪を撫でて直してやる。緩んだリボンを結びなおそうとして解けば、それは見事な縦結びとなって後に撫子を笑わせた。






Fin
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Comment:

いちゃいちゃする二人を書きたくて。

最後が二転三転しました。こんなに終わりが決まらなかったのも珍しい。
→なら自分がデザートになると言い出す終夜
→デザートなら別にあるからと怒る撫子
→頂かれた撫子
→結局いつもどおりで終わり(採用)





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