『手織る奇跡』 赤城主×主人公



『だって、女の子ですもの』
 そう言ったのは、密さん。
 滅多にやらない占いをやってみる気になったり、結果に期待しちゃうのも『女の子』なら仕方ないと思わない?
 生年月日に生まれた場所、それから十問程度の質問にイエス・ノーで答え、わたしと赤城くんはそれが導き出す結果を画面を見つめて待っている。
「あ」
 画面にカラフルな文字で『結果がプリントアウトされました』と表示される。と、同時に脛のあたりにあった排出口からかこん、と軽い音がしてA4の大きな紙が仰々しく出力された。
 手を伸ばして、それを取り出す。クリーム色の紙に茶色の唐草模様。プリントされた黒い文字が伝えた内容は。
「相性……二十五パーセント?」
「えーと……『お互い思ったことをすぐ口に出し、ケンカが耐えない組み合わせです』」
 当たっている様な認めたくないような結果に、わたしの口元が自然とへの字になる。すると赤城くんが笑って、占いの結果が書かれた紙を半分に折りたたんだ。
「気にすることないさ。こんなの、確率の問題だろ?」
「そうだけど……」
 歩き出しながら赤城くんの手からその紙を抜き取り、やめればいいのに内容を確認する。生まれ月がどうとか、血液型がどうとか。互いの基本性格がそもそも合いません、て。
(ひどい)
 ああ、やっぱり見なければ良かった。




→ to be continued